研究内容

 

 

 

「放射線安全管理に関する研究」

 

 放射性固体廃棄物中の放射能レベルの解析と評価法、環境放射線に関する研究を行っています。

 

 

 

「がん免疫に関する研究」

 

精度の高いが んの検査・診断法の開発を行なっています。このための抗原としては種々のがんに発現するが正常組織では精巣に限局しているがん・精巣 (CT) 抗原が理想的とさ れています。私達はすでに独自に数種類のCT抗原を同定しています。


1. CT抗原の同定と免疫原性の解析

がん患者血清中の抗体を用いたSEREX法、各種データベースを用いたバイオインフォーマティクス法、PCRクローニング法などによ り、これまでに5種類のCT抗原と2種類のCT様抗原を同定しています。主な抗原・遺伝子及び関連する技術については国内外で特許取得 あるいは出願中です。


2. がん診断法とがん診断キットの開発
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がんの検査あるいは診断法(がんの存在の有無あるいは進行度合の決定、がん患者の予後判定など)、及びがん予防あるいはがん治療(がんワクチンなど)に用 いるためのがん抗原遺伝子、ベクター、タンパク質、ペプチド、抗体、CTLなどによるキットの作製 をめざしています。   

 

キーワード:SEREX法、バイオインフォーマティクス、PCR、 がん・精巣(CT)抗原、がんワクチン



キーワード用語集

SEREX法           がん組織あるいは細胞より作製した遺伝子ライブラリーをがん患 者血清でスクリーニングし、IgG抗体陽性抗原を同定する。1995年 に発表された比較的新しいがん抗原同定法。がん特異的細胞傷害性T細胞は必要ではなく、またがん細 胞株も必ずしも必要ではないことから、さまざまながんに対して広く行なわれている。

 

バイオインフォーマティクス法 データベースの中にはゲノム情報、遺伝子および翻訳され たアミノ配列情報、がんやさまざまな疾患における遺伝子発現情報などが公開されている。これらの情報をもとにがんに発現する遺伝子・タンパクを特定する。

 

PCR               Polymerase chain reactionの略。目的とする遺伝子 (DNA)の断片だけを選択的に増幅する方法。遺伝子の同定や定量あるいはクローニングなど、分子生物学で 普遍的に用いられている。

 

がん・精巣 (CT)抗原      Cancer/testis抗原の略。がん抗原 にはさまざまな種類があるが、その中でCT抗原ががんの診断、治療に最も安全で、理想的とされてい る。様々ながんに発現するが正常組織では精巣などの生殖組織にのみ発現する。現在47種のCT抗原が知られている。最も有望とされているのはNY-ESO-1で ある。

 

がんワクチン          がん免疫療法の一つ。がん抗原ペプチドあるいはタンパクをがん患者に直接投与する方法と、免疫システムの 司令塔である樹状細胞に取り込ませた後に投与する方法がある。体内でがん特異的細胞傷害性T細胞を 活性化してがんを攻撃する能力を強める。私達はCT抗原の一つ、NY-ESO-1タンパクを使用した臨床試験を他大学と共同で行ない、一定の成果を得ている。